世界にふたり [小説:小さな世界の外側で]
この世界は 誰のもの
分からないと 君は言う
だけど僕は 知っている
この世界は 君のもの
世界に一人ずつ 僕と君
哀しい僕と 無邪気な君
僕にないもの 持っていて
君はきっと 幸せだね
この世界は 君のもの
君はそうやって 言うけれど
私はそうは 思わない
世界は誰かの ものじゃない
世界に一人ずつ 君と私
欲しがる君と 捨てる私
自由に空を 羽ばたけて
君はどうして 不幸なの
世界を望む 僕
鳥籠を忌む 私
神様なんて いなければいいのに
世界に一人ずつ 僕と私
護る僕と 壊す私
法と大地の 幸せか
空と自由の 歓びか
小さな世界の外側で ~プロローグ~
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